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【児童労働なしのカカオへ】ブラックサンダー有楽製菓の取り組みとは?



チョコレートが好きな人も多いのではないだろうか。


チョコレートはカカオ豆から生産されていることは知っている人も多いだろうが、カカオ豆の生産に児童労働問題があることを知っている人は少ないのではないだろうか。


今回は、ブラックサンダーを販売する有楽製菓の取り組みとカカオ豆にまつわる児童労働の実態を紹介する。


ブラックサンダー「有楽製菓」の取り組みとは?

有楽製菓の主力商品は、1個30円ほどの人気チョコバー「ブラックサンダー」。


有楽製菓によるとブラックサンダーの原料に使うカカオを児童労働に頼らず収穫されたものへ切り替えると発表した。児童労働撤廃の対策を取ったカカオだけで主力商品を作るのはまだ珍しく、原料変更で数%のコスト高になるが値上げの予定はないということだ。


有楽製菓は2025年までに同社で使用するカカオを全て児童労働に頼らないカカオに切り替える予定。


日本で使われるカカオの8割は西アフリカのガーナが占めている。日本のチョコレートメーカーにとって、カカオ農園に関する児童労働問題は、大きく関わりがある。


日本の代表的なチョコレートメーカーである、森永製菓は売り上げの一部をカカオ生産国の支援に活用。また、明治製菓はサステナブルカカオ*から作られたチョコレートに2026年までに全てを切り替える予定だ。


※サステナブルカカオとは、人権、環境、経済などカカオ産地における課題を改善するために支援を行い生産されたカカオのこと


日本のチョコレートメーカーでは、このようにカカオ農園の児童労働問題への取り組みを発表しているが、消費者にとってどのチョコレートが児童労働問題へ配慮されたものなのか、わかりにくい問題もある。



有楽製菓のブラックサンダーは、1個30円と安いお菓子ではあるが、消費者にとって児童労働問題を知る良い機会となっている。


カカオ農園に児童労働が必要な原因

子どもが教育を受ける権利や健やかに成長する機会を奪われ、大人のように働くことを児童労働という。


世界の子どもの10人に1人にあたる1億6千万人が児童労働の働き手となっており、カカオ栽培はその典型例。その背景にあるのは貧困だ。


チョコレートの製造には多くの工程があり利益のほとんどはメーカーや小売業者へ渡り、生産者の利益はごくわずか。


ガーナでは政府がカカオの生産者を守るために、カカオを一括で買い上げしており最低の所得は確保されるがとても低いのが現状だ。


カカオ原産国1位と2位のコートジボワールとガーナでは、貧困のため156万人以上の18歳未満の子どもが児童労働の働き手として学校に行けず危険な労働をさせられている。


子どもが行う農作業は刃渡りの大きななたを使った草刈りや、持ちあげられないほどの重さのカカオ豆の運搬など非常に危険な作業で子どもの健全な成長も妨げられる。


多くの国のチョコレートに関わる企業では、児童労働撤廃のためにさまざまなプロジェクトを立ち上げ支援しているにもかかわらず児童労働問題はなくならないのである。


まとめ

今回は、ブラックサンダーを製造するメーカー「有楽製菓」の取り組みを通じ、カカオ生産者が抱える貧困や児童労働の問題を紹介した。


私たち消費者は、チョコレートの生産は多くの子どもの犠牲によって成り立っていることを知る必要がある。


SDGsに掲げられている、貧困問題、人権問題を持続的に解決していくために、これからも関心を持ち続けることが大切だ。


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